石仏群を求めて奥原川を逆行してゆきます

伊豆には、西国33ヶ所を模した33観音めぐリがたくさんある。その一つ、ここ河津町梨本の山中に、昔、経ノ山と呼ばれていた観音山(653m)の山腹にも江戸中期に造られた33観音が人知れずたたずんでいる。
 河津駅から修善駅寺行バスで20分「梨本」で下車。あたりには天城名産のわさび屋が目につく。坂道をダラダラと登ると、すぐに奥原川の清流を利用したわさび田が見られる。
 舗装された道を上り猪の里をすぎると火の見ヤグラの前に庚申塔と石仏が数体並んでいる。奥原橋を渡ると、うっそうとした林に入る。しばらくダラダラと登って最後の家をすぎた先が二つに分れている。佐ケ野高原ヘの分岐点で、観音山は左、の道標と山火事防止の看板がある。
 檜が繁る道をしばらく行くと右に観音山入ロの案内板。細い道がうす暗い杉林の中に伸びている。案内板には、「ここから1時間10分」と書かれているが実際には往復の時間。
 入口から入ってすぐ右に石仏が3体ある。この先シイタケのホダ木が林の中にたくさん並び細い道がついている。抜道もあるが案内標に導かれてゆるやかに上って行く。
 やがて、道は少し下って、大きな石がゴロゴロしている先で涸沢を渡るとうっそうとした杉の林。登り返すと左上に六地蔵が淋しげに並んでいる。寛政2年の文字が読みとれる。向岳寺跡と書かれている。
 ここからコースで最も急な登り。やがて水の少ない沢を渡り、いったん杉の林に入ってから、また、同じ沢を渡る。「あと200m」の案内板があって、ここからやや急な登り。この上で、また沢を渡ると右前方に平らな石が見えてくる。ここに石経塚と供養塔、観音山石仏群の説明板がある。「下窟 1735年西国33ヶ所に模して仏像33体を凝灰岩(沢田石)で造立(5体欠)上窟 1790年破損のため12体造立(1体欠)」
 大きな一枚岩にできたヒサシの下に高さ30〜40cmくらいのかわいい石仏がずらりと並んでいる。この先、木立の間には上窟の石仏群も見られる。草木の繁る夏には、うす暗くなって見つけにくい。道をさらに登ってアセビの木の下に石の祠がある。帰りはもときた道を戻る。

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